【とある小さな短編集が教えてくれたこと】自分の中身を育てるのは「経験」しかない
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【モーツァルトよりもアイネクライネナハトムジークらしい!?1冊】
こんにちは。
こゆきうさぎの
「小さな1冊本屋さん」店主の
こゆきうさぎです。
今日のイチオシ!の1冊は、
モーツァルトの曲
よりも
らしい、
あったかな短編集
です。
- 【モーツァルトよりもアイネクライネナハトムジークらしい!?1冊】
- 【アイネクライネナハトムジークってどんな意味?】
- 【伊坂幸太郎小説にはめずらしい、こわくない短編集】
- 【ゆっくりとしたつながりが、温かい気持ちをはこんでくれる】
- 【自分の中身を育てるのは「経験」しかない】
- 【今回紹介した本はこちら】
【アイネクライネナハトムジークってどんな意味?】
ドイツ語です。
アイネクライネ=とある小さな
ナハト=夜
ムジーク=音楽
つまり
=とある小さな夜の音楽
となります。
その意味のとおり、
小説「アイネクライネナハトムジーク」には
6つの短編がおさめられていて
まさに
「とある小さな夜の短編集」
です。
【伊坂幸太郎小説にはめずらしい、こわくない短編集】
アンソロジーをのぞけば
2番目に読んだ
伊坂幸太郎さんの小説です。
伊坂幸太郎小説は
奇妙・恐ろしい小説が
多いそうなのですが、
あとがきで著者自身も
言及しているように
という小説は
伊坂幸太郎さんの作品にしては
めずらしく、
恐ろしさや奇妙さのある設定が
ほとんどない作品、
いやむしろ
こころ温まる小さな短編集
です。
伊坂幸太郎さんのお話は
まだ読んだことがないけれど、
怖い話はニガテ・・・
という方にも
とってもオススメしたい短編集です。
【ゆっくりとしたつながりが、温かい気持ちをはこんでくれる】
収録されている6つの短編集は、
一見なんのつながりもない話に
見えます。
実際
6つの短編は
1つ1つの独立した話として
楽しむこともできます。
しかし
初めから順番に読んでいくと、
それぞれの話の
ちょっとしたところが
さり気なくつながっていて、
そのつながりが
ゆっくりと
ふわっとした温かい気持ちを
もたらしてくれるのです。
【自分の中身を育てるのは「経験」しかない】
ただそこで、
大雑把なラフコピーとして挙がっていたものが、
「年齢を重ねても
人生は変わらない。
経験を重ねるからこそ
人は変わる」
といった内容で、
わたしは何とも、複雑な気持ちになった。
(「アイネクライネナハトムジーク 」より引用)
この部分を読んで、
わたしも主人公と同じく
フクザツな気持ちになりました。
わたしは今、アラフォーですが
子どものころ想像していたアラフォーは
ものすごく「オトナ」でした。
けれど
自分自身がアラフォーになってみて
思うのは、まさに
「年齢を重ねても人生は変わらない。
経験を重ねるからこそ人は変わる」
ということです。
わたしという「外見」は
1つ1つ年齢を重ねているけれど、
「中身」はどうでしょうか。
わたしの「中身」は実は
なんの成長も
していないのではないか、と
ふと恐ろしくなるときが
あります。
「中身」を育てるのは
経験です。
でもわたしは
失敗をおそれるあまり、
行動しない
経験しないという道を
たくさん選んできてしまいました。
でも今さらそれを悔やんでも、
しかたありませんし、
泣く必要はありません。
「年齢を重ねても人生は変わらない。
経験を重ねるからこそ人は変わる」
そのことに
気づけたからこそ、
経験する人生を
これから選びとれるのですから。
ではまた。
【今回紹介した本はこちら】