148センチの日常

ちょっとラクに日々生きる!うつになったから思うこと、大好きな本や暮らしの出来事をつづるブログ

【私も人間、親も人間】真面目でいい子、でも苦しい・・・その気持ちを救ってくれる本

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【真面目でいい子で、苦しい】

「真面目でいい子に生きるのは、

もう苦しい・・・

もうやめたい・・・」

 

でもどうしたらいいのか、

日々悩んでいませんか。

 

その苦しい気持ちを

救ってくれる本があります。

 

私自身がこの本に

真面目でいい子で

生きづらい気持ちを

救ってもらったのです。

 

そんな私の体験をふまえつつ、

今回は小説「阪急電車」について

紹介していきます。

 

【「まるごとの自分」を受け入れてほしかった】

「お前は昔から真面目すぎるんだ。

みたいによ、

0点とってもアハハって笑えるくらいでないと」

 

これは私がうつになったあと、

父親から言われた言葉です。

 

 

「それって、私のこと全否定だよね?」

「違う人間になれってこと?」

「私は私のままじゃ、やっぱり駄目なんだ?」

 

「親ですら、

私のことを肯定してくれないんだ・・・」

 

 

父の言葉に私は

「絶望」

しました。

 

 父は私に

「もう少し楽に考えてみなよ」と

伝えたかったのだと思います。

 

でもその時の私は

「自分の存在に価値がない」と

自分を責め続けているときでした。

 

そんな中での父からの

「お前は真面目すぎる」

「妹みたいに楽観的に考えるようにならないと」

という言葉は、

 

本当に私を追い詰めました。

 

ただ泣くしか、

ありませんでした。

 

【小説の言葉が、心を軽くしてくれた】

そんなとき小説「阪急電車出会いました。

 

阪急電車」は、

片道15分のローカル線を舞台にした小説です。

 

各駅ごとの短編でもあり

その登場人物同士が少しずつ

重なり合って別れていく長編でもあります。

 

なにげない日常の中に

様々な人生があって、

重なったりすれ違ったりしていく。

 

読み終えたときには日々の生活が、

違った目線で見えてくる小説です。

 

「大丈夫や、悦子はしっかりしたええ子や。

 

下の兄弟のこと考えて親の負担も考えられて、

将来の資格のことまで考えられる。

 

悦子の選んだことが悦子にとっては一番正しかった。

 

その教師は全然見る目がないわ。こんなええ子捕まえて」

 

(「阪急電車東園駅(折り返し後)」より引用)

 

彼女である高校3年生の悦子にむかって、

「バカだけど優しい(社会人の)彼氏」が

言った言葉です。

 

 

このセリフを読んだ時は、

ぼろぼろ泣きました。

 

私がほしかった言葉はこれだったんだ、と

気づいたからです。

 

がんばってきた私を、

ただ「認めて」ほしかった。

 

「がんばってるな」って

ただそう言ってほしかった。

 

そう気づきました。

 

現実では誰からも

「お前はお前でいいんだよ」と言ってもらえない。

 

だからこの文章を

何度も読みました。

 

読むたびに本の中の「彼氏」が、

「お前はしっかりしたええ子や」

私に言ってくれました。

 

何度も読んで、

何度も泣きました。

 

【生きづらさの素を知る】

思えば小さいころから

私は「真面目だなあ」

 と言われ続けてきました。

 

勉強はキライでした。

 

でも成績が悪いことで

親が何か言われたりするのもイヤで、

それなりに勉強しました。

 

でもちっとも楽しくなかったです。

 

その勉強は外面をよくするための、

世間体のための勉強だったからです。

 

 

本当の私はいつも無意識に

「私は真面目じゃない!いい子じゃない!」

と心の中で叫んでいた気がします。

 

4人きょうだいの一番上だったため、

私が受験でつまずくと

きょうだいの進学にも影響がでます。

 

だから順調に卒業して

就職し、自立する必要がありました。

 

確実に就職できるよう、

看護師の道を選んだのです。

 

 

常にまわりが困らないように

自分の道を選んできました。

 

でも、人のために道を選んでいたら、

いつの間にか「自分がやりたいこと」がなんなのか

わからなくなっていました。

 

いつも不安で、

自分の選んだことに自信がなくて。

やってて楽しいと思ったことなんて

ちょっと考えてもでてきません。

 

楽しむことがなんなのか、

どうしたらいいのか、

わからなくなっていました。

 

【自分が好きだから、しあわせに生きられる】

いまでは学校の勉強は一ミリも覚えていません(苦笑)

 

うつになり

結局、職場も退職しました。

 

将来の保証も全然なく、

「安定」からは程遠いくらしです。

 

でも私はそのころの私より

「今の私」が好きだし、

しあわせです。

 

いい会社に入って、

安定した収入があって、

生活していく。

 

確かに

社会で生きるためには

お金はほどほどに必要です。

 

子どもに不安定な生活はさせたくない。

 

私も親になったので、

その気持ちはわかります。

 

だけど、

お金だけじゃ「しあわせ」にはなれないんです。

 

「自分」が好きだから、

「しあわせ」を感じられる

 

うつ病になったから、

そのことに気づけました。

 

 

私も人間、

 

親も人間です。

 

親の言葉が

常に正しいとは限りません。

 

それを頭におきながら

今は親の言葉を聞くようにしています。

 

それだけで今はずいぶんラクになり、

落ち着けるようになりました。

 

 

【今回紹介した本はこちら】

阪急電車 (幻冬舎文庫) [ 有川浩 ]