148センチの日常

ちょっとラクに日々生きる!うつになったから思うこと、大好きな本や暮らしの出来事をつづるブログ

【お母さんだって人間です。】お母さんへ贈るファーストブックエッセイ「ははがうまれる」

スポンサーリンク


f:id:koyukiusagi:20200422115933j:image

こんにちは、

こゆきうさぎです。

 

乳児健診をはじめて受けるとき、

ファーストブックとして

絵本を1冊プレゼントしてくれる

自治体も、多くなりました。

 

でもわたしは思うのです。

 

赤ちゃんにファーストブックを

贈るなら、

お母さんにもファーストブック

贈ってもいいんじゃない??と。

 

【お母さんのファーストブックは「ははがうまれる」で決まり】

福音館書店といえば、

絵本でおなじみの出版社ですね。

 

そんな福音館書店から

出版されている月刊誌に

「母の友」があります。

 

「母の友」というその名のとおり

親御さん向けの雑誌なのですが、

 

その「母の友」で

2010~2015年に掲載された

連載エッセイをまとめたものが、

「ははがうまれる」という本です。

 


著者は

母であり精神科医でもある

宮地尚子さんです。

 

そして「ははがうまれる」は

「母のためのファーストブック」

ぜひオススメしたい1冊なのです。

 

理由はとってもシンプルです。

 

この本には

「わたしが子育てをはじめたときに

聴きたかった言葉が、

たくさんつまっているから」です。

 

もしわたしが

子どもが赤ちゃんだったとき

「ははがうまれる」を読んでいたら、

 

「母の大変さをわかってくれて、

ここに味方がいてくれる・・・」

と、毎日読みながら

泣いていたでしょう。

 

【お母さんの心を支えてくれる本だから】

「○歳までの子育て」

「こうすれば賢い子に育つ」

「○○式子育て」などなど、

 

正直なところ、

育児本はこの世の中に

あふれかえっています。

 

けれど、こうした本は

あくまでも「育児の方法」を

教えてくれるものでしか

ありません。


そして

個々にちがう子どもを

育てるのですから、

 

暮らしのなかでは

本の通りに進まないことの方が

たくさんあります。

 

そのたびにお母さんは、

うまくできない自分を

責めてしまいがちです。

 

「せめてこの不安な気持ちを

聴いてもらえたら・・・」

 

そんなささやかな希望でさえも

叶わない現実に

打ちのめされている人もいます。

 

はじめてのことをするときは

なんでもドキドキして

不安になりますよね。

 

それはお母さんだって

おなじです。


でもなぜか育児においては

「お母さん」になったとたん、

完ぺきな育児を求められがちです。

 

これはとても

不思議なことだと思いませんか?

 

新しく生まれた子ども同様、

新しく生まれた母も、

育てられる必要がある

 

母になり、

母をするという初めての経験を

日々こなしていくためには、

 

一緒に子どもの面倒を見ながら

お手本を見せてくれる人、

周りのサポートや

優しいアドバイス

欠かせない。

 

 (「ははがうまれる」より引用)

 

「ははがうまれる」には

こんな風に、

 

思いこみによって

忘れられてしまっていることが

さらっとキッパリ

書かれています。

 

そんな一言一言を読むだけで

お母さんの心は軽くなり、

 

「この本はわたしのことを

わかってくれる味方だ」と

思えてくるのです。

 

【子どもの命を毎日24時間あずかり続けるって・・・あたり前だけど重圧すぎるよね】

それに、二十四時間、

大切な命の責任者であることは、

とても大変である。

 

共同責任者の存在がなければ

どれほど心細いことか。

 

  (「ははがうまれる」より引用)

 

なぜかお母さんが育児、

お父さんが仕事みたいになっている

ご家庭も、

まだまだあると思います。


お父さんは仕事の間、

お子さんの命の責任者を

お母さんに担ってもらえるのに、

 

お母さんは24時間ずっとその役を

代わってもらえないとしたら・・・

 

おそろしいことですよね。


そりゃお母さんだって

重圧に押しつぶされて倒れるよ、

って話なのです。

 

子どもであれ大人であれ、

雨にも負け、

風にも負けるのが

人間の常である。

 

  (「ははがうまれる」より引用)

 

【完ぺきな育児ができるお母さんなんていないのだ、だから・・・】

「完ぺきな人間なんて、

そもそもいない」

 

という一方で、

 

なぜか育児においては

「お母さん」になったとたん

完ぺきな育児を求められがちです。


「お母さんだからやれて当然」

「お母さんなのに、

どうして泣きやませられないの?」

 

そんな言葉が、

お母さんのなかには

鳴り響いています。

 

でもよく考えてください。

 

「完ぺきな人間なんて、

そもそもいない」

 

そうでしたよね?

 

148cmnonitijyo.hateblo.jp

 

だから

「完ぺきなお母さんも、

そもそもいない」

のです。

 


そもそもお母さんだって

はじめての子を産んだとき

「お母さん」をするのは

はじめてです。


そして

「お母さん」と「子ども」は

ちがう人間です。

 

子どもの気持ちが

なんでもわかって、

 

はじめから全部うまくいく人なんて、

そんなスーパーマンお母さん、

どこにもいません。


にも関わらず、

「君、お母さんなんだろ?

どうして自分の子どもくらい

泣きやませられないんだ!」

と言い放つのは

 

「自分はできないことがあっても

許してね。

でもお母さんは常に

なんでもできる

スーパーマンでいてね」

と言うのとおなじです。

 

もしそれを言われた側が

「あなた」だったら、

どう思いますか。

 

【よかれと思ってしたアドバイスが、お母さんを追いつめる】

また「ははがうまれる」には

こんな言葉も書かれています。

 

ここで

気づいておいたほうがいいのは


養育者にとっても

赤ちゃんの泣き声は

ストレスであり、

 

その上、周囲からも

ストレスをうけているという

事実である。

 

  (「ははがうまれる」より引用)

 

この部分を読んだとこ、

わたしは里帰り出産したときのことを

思い出しました。


産まれたばかりの赤ちゃんは

胎内の昼夜のない生活リズムから

抜け出せていません。


だから

夜泣きをしてしまうわけです。

 

息子も例にもれず、

毎日夜泣きの嵐でした。


何をしても泣きやまず、

わたしもイライラしたり

悲しくなって泣きながら

抱っこを続けていました。

 

 

するとある日、

夜中にトイレに起きたわたしの祖母

のぞきにきて、

こんなことを言いました。

 

「ミルクが足らんのじゃないか」

「寒いからじゃないか」

「オムツ替えたのか」

 

わたしからすれば、

そんなことはとうに試しています。


やれるだけのことはやっても、

それでも泣きやまないから

困っているのです。

 

そんなときに祖母からかけられた

これらの言葉は、

わたしの心に

追い討ちをかけました。

 

わたしが欲しかったのは、

アドバイスなんかでは

ありませんでした。 

 

わたしが欲しがったのは、

 

「毎日夜遅くまで

がんばっているね」と、

認めてもらうことだったのです。

 

お母さんだから、

赤ちゃんの泣き声はなんて

へっちゃら!

・・・なワケないのです。


イライラもします。

 

泣きやませられないことで

お母さんとしての自信も

こっぱみじんです。

 

そんなときに

周囲の方がよかれと思って

言ったアドバイスが、

 

ますますお母さんを

追いつめてしまうことがあるのです。


そのことを周囲の人が

知っていてくれるだけで、

その上で言葉をかけてくれるたけで、

 

お母さんの心は

どれほどラクになることでしょう。

 

【とまどい迷うお母さんの心に、よりそうエッセイ】

子育ては

毎日毎日予測のつかないこと

だらけです。

 

そんな日々のなかで

「ははがうまれる」というエッセイは

 

かなしくなった時、

やるせなくなった時、

しんどくてどうしようもない時に

 

必ずや、あなたの心を

支えてくれるでしょう。

 

お母さんはこういうもの、

という思いこみから

あなたも周囲の人も

解き放ってくれるでしょうし、

 

子育てという

ひとりの人間を育てるという

途方もない大仕事を

日々おこなっているあなたを

 

「がんばってるね」と

抱きしめてくれるでしょう。

 

 

そんな思いがぎゅっとつまった

「ははがうまれる」という

1冊の本を、

 

この記事を読んでくれた

“あなた”へ、贈ります。

 

ではまた。

 

【今回紹介した本はこちら】