148センチの日常

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【うつ症状と私14】うつから治りたくない?!そのウラにあったうつ回復への思いこみと、心の叫びとは

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【調子日記、つけています】

こんにちは、

こゆきうさぎです。

 

うつと診断されてから、

日々の調子を

書きとめておくといいと知り、

 

調子日記を書くように

なりました。

 

自由帳のはじめには

調子や起きた時間、内服時間、

やったことをメモできる表を作り、

 

あとのページには

その日に思ったことを

なんでも書いています。

 

1行で終わる日もあれば

2ページくらい書くことも

あります。

 

今でも毎日つけています。

 

【実は、うつから回復したくなかった?!その理由とは】

最近では

本当にただの日記になりましたが、

はじめの頃の内容

とてつもなくハードでした。

 

どれくらいハードかというと、

今読み返したら

「これ、わたしが

書いたんだよね・・・?」

と自分で思うくらいハードです。

 

はじめの頃の調子日記については

こちらの記事をどうぞ↓

148cmnonitijyo.hateblo.jp

 

うつと診断されて

3カ月くらいたった頃、

 

調子がかなり悪かったある日に

こんな文章が書いてありました。

 

治りたくない

 

けれど 

薬を飲んでいる私が

大きらい

 

(当時の自分の日記より)

 

「は?治りたくない??」

 

「なんで??」

 

そう思いますよね。

 

以前にも書いたように、

うつの症状がひどい時期は

本当に地獄です。

 

自分が生きていること、

存在していることそのものが

苦しいのですから、

 

息を吸うとこも

なにもかもが

しんどい時間でしかありません。

 

「え、でもそういう症状が

つらいから、なくしたいから

薬を飲んでるんでしょ」

 

「症状かなくなることを

望んでいるなら、それは

“治りたい”ということでしょ?」

 

いいえ、

ちがいます。

 

少なくとも、

このときのわたしにとっては

“治りたいから薬を飲む”では

ありませんでした。

 

治りたくないのに、

薬を飲んでいたのです。

 

なぜなら、このときのわたしは

“うつが治ること”

=“うつになる前の自分に戻ること”

と考えていたからです。

 

つまり 

“治りたくない”

=“うつになる前の自分に

戻りたくない”という心の叫び

だったのです。

 

【前の自分に戻りたくないのに薬を飲む、その矛盾が苦しかった】

しかしわたしは

抗うつ剤の内服を

続けていました。

 

睡眠薬も飲んでいましたし、

症状がもっとひどいときには

頓用の抗不安薬も飲みました。

 

なぜかというと

うつから治りたくはなかったものの

うつの症状が相当、

しんどかったからです。

 

熱があったら

解熱剤を飲みますよね。

 

それと同じで、

うつの症状がしんどいから

薬を飲んでいたのです。

 

治りたくない

(=うつになる前の自分には

もどりたくない)

 

けれど 

薬を飲んでいる私

(=うつの症状がつらすぎて、

薬を飲みつづけているわたし)

 

大きらい

(=元の自分に

戻りたくないくせに、

薬を飲み続ける自分が

許せない)

 

「うつの症状はしんどいから

なくしたい。」

 

「けれど

前の自分には戻りたくない。」

 

これが、

わたしの本音でした。

 

なぜなら

“前の自分に戻る”ことは、

うつ発症前の職場に

戻ることと同じだったからです。

 

真面目で、いい子で

できる私でないと

生きられない場所へ戻ることを

意味していたからです。

 

でも本当は

真面目でいい子になんか

戻りたくありませんでした。

 

 

治りたくない

 

けれど 

薬を飲んでいる私が

大きらい

 

この文を書いたときは

自覚なんてもちろん

そんな本音なんて

自覚していませんでした。

 

けれど、

今ならわかります。

 

うつの薬は

前の自分に戻るための薬だと

思いこんでいたから、

 

前に戻りたくないくせに

症状が苦しくて薬を飲んでしまう

自分が大きらいで

しかたがなかったのです。

 

 

このときのわたしはまだ、

職場に籍を置いていました。

 

職場からの最低限の連絡が

定期的にくる状況で、

 

うつの療養をしつつ

職場に戻ることの可能性を

探り続けなければ

いけませんでした。

 

真面目でいい子に戻って、

しんどい生き方に戻って、

 

その期待を裏切らずに

バリバリ看護師を続けることは

わたしにはもう、

できませんでした。

 

休職から数カ月後、

わたしは退職しました。

 

【そもそも「うつから回復する」ということは、前の自分に戻ることではなく、新しい自分を再構築すること】

今になって思うのは、

この頃のわたしは

大きな勘違いをしていた

ということです。

 

その勘違いを文字で目にし、

しっかりと自覚できたのは

「心の病気ってなんだろう?」

という本を読んだからです。

 

 

「回復する」ということは、

 

前の状態とは違う形の生き方

手に入れられるようになること

です。 

 

病気を通り抜けることによって、

自分のライフスタイル

変化し、

 

さらには

自分が変化する

ということです。

 

  (「心の病気ってなんだろう? (中学生の質問箱 中学生の質問箱)」より引用)

 

 

そうなのです。

 

うつから回復する

ということは

前の自分に戻ることではありません。

 

自分のなかにある色んなもの

整理して再構築して

新しい自分になる

ということなのです。

 

 

本を読むようになって

世の中にはいろんな考え方や

人生があることを知りました。

 

看護師をしていたからといって

次も看護師として働くしかない、

わけではないのです。

 

誠実さをしっかりもったまま

働くならば、

 

今までとちがう道を選んだって

なんの問題もないのです。

 

【自分の心からの叫びには「自分がこれからをどう生きたいのか」本音が隠されている】

生きていくために

最低限必要なもの

実は多くありません。

 

自分に必要なものさえ

ちゃんとわかっていれば、

 

自分にとってのしあわせが

ちゃんとわかっているならば、

大金なんて必要ないのです。

 

日々、ご飯が食べれて、

あたたかい住みかがあって、

大切な人や好きなモノに

囲まれた暮らし。

 

ないものを

求めつづけるのではなく、

あるものを工夫して

生きていけば、

 

そんな暮らしに必要なお金は

そう多くはないんだと、

思えるようになりました。

 

ピンチのときこそ、

自分の本音も

他人の本音も

たくさん見えてきます。

 

ふと思ったことのなかに、

書き留めたことのなかに、

実は自分の心の叫びが

あります。

 

叫んだときには、わからなくても

こうして時間が経ってから

その意味がわかってくることも

あります。

 

今「しんどいな」と思うなら

まずそのしんどさを

とにかく書いてみてください。

 

ノートにぶつけてみてください。

 

そうして自分のなかから

外へと言葉を出すことで、

見えてくるものがあります。

 

そうした“心の叫び”に

あらためて目を傾け、

いろんな角度から

あれこれ考えてみると、

 

これからを生きるための

手がかりが、

得られるかもしれないのです。

 

ノートとペンは

いつでもあなたのそばで

しずかに待っていてくれますから。

 

・・・ではまた。

 

【今回紹介した本はこちら】