148センチの日常

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【庭の不精ひげは、生えたままである。】詩集「どれも特別な一日」からの日々

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この詩集を読んでから、

雑草がいつなんどきも

「地球の不精ヒゲ」に見えて

しかたない。

 

 

(略)あれは地球が

自分を守るために

せっせと生やしている

不精ヒゲ

 

(どれも特別な一日/谷郁雄/後藤グミ

「雑草」より引用)

 

 

不精ヒゲだもんな、

しかたないよな。


勝手に生えてくるんだもんな、

ヒゲだもんな。


地球も自分、

守らにゃならんもんな。


そんな風に思ってしまう。

 

 

そんな不精ヒゲこと

雑草の花粉にやられて、

今日もわたしの鼻は

ぐずぐずしている。


これもわたしという地球が、

一生懸命、

からだを守ってる証拠なのかな。

 

 

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「未来線」

「雑草」

「命」

「銀杏並木」

 

これらの詩が、

特に好きだ。

 

 

どの詩も短く、

いつも見知った言葉たちで

かかれている。


けれどそれは、

その言葉がそのように並んでいるだけ。

 

読むたびに言葉のひとつひとつが

重みをもって心に置かれていく。

 

一編読み終わると、タイトルに戻る。


するとタイトルの言葉がまた、

一刻前とはちがく重みをもって

心に置かれる。


なんとも不思議である。


ふしぎな詩集である。

 



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理不尽なしんどさは

やっぱり避けたほうがいい。

 

というかそれは

前向きに逃げよう、うん。


でも

ただ座っているだけで

生きられてしまうような、

 

偽物のあたたかさの

中にばかりいることもまた、

避けた方がいい。

 

理不尽な悪意に包まれているとき

めいっぱい不精ヒゲをはやそう

 

でも、そこを抜けて

自分の歩きたい道を行くためなら

不精ヒゲを剃ることも必要だ。

 

 

 

鼻ぐずぐずが花粉からわたしを

守ってくれてるのはわかったが、

その守り方はなかなかにしんどいので

マスクと薬という能動的な守り方へ

変更してみた。

 

かくして庭の不精ヒゲはまだ、

生えたままである。

 

どれも特別な一日/谷郁雄/後藤グミ

 

※この感想は読書管理アプリ「ブクログ」で

2021/11/01に投稿したものに

加筆修正を加えて

本ブログに再掲載しました。

148センチの日常@koyukiusagiの本棚 (こゆきうさぎ148) - ブクログ